賃貸マンションを選ぶときに、駅までの距離などは気にされる方が多いですよね。
通勤通学で電車を毎日使う方にはもちろん大切な条件です。他にも部屋の広さやベランダの向きなど、こだわりって人それぞれにあるかと思います。初めてのお部屋探しをする方は、もしかしたら【こだわり条件】と言われても…と頭を悩ませていらっしゃるかもしれませんね。
そこで、賃貸マンションの管理人をしている筆者がひとつポイントを提案します。それは、「ゴミ捨てのルール」について。
ゴミはどんな生活スタイルを送っていても発生するもので、そのルールは必ず付きまとってくる問題です。ゴミ捨てのルールってマンションによって違うの?と思われた方!これ、実は全然違います!
入居後に「契約前に確認しておけばよかった!」と後悔しないために「ゴミ捨て」に関するルールについて、今回はご説明していきたいと思います。

目次
ゴミ収集方法は2種類
賃貸マンションの場合、「市町村の「自治体」がゴミを収集する」または「マンションのオーナーが依頼した「民間業者」がゴミを収集する」この2つのどちらかの方法になります。
いきなり結論から言ってしまいますと、断然、民間業者のゴミ収集の方が楽でお得です!!というのも、それぞれのやり方やルールを比べてみるとわかっていただけるかと思いますので、順番に説明いたしますね。
市町村の自治体によるゴミ収集の場合
一般的に主流なのは「自治体によるゴミ収集」だと思います。それはマンションに限らず一戸建ての家も含めて、その地域全体で行われる方法です。
自治体によっては、ゴミ収集作業を「直接市町村の公務員が行う」場合と「委託を受けた受託業者が行う」場合があります。どちらも大差はありません。ただし、「地域によるルールの差」は大きいです。住み慣れた地域から違う地域へ引っ越して、ゴミ出しルールが全く変わってしまい驚く方も多いかと思います。
分別について
ゴミの分別に関しては特に地域差が大きいです。必ず前もって調べておくことをオススメします。インターネットで市町村のホームページを調べると出てきますよ。
大抵、数種類の分別ルールがあります。多い所だと51種類という自治体もあるそうです。とても覚えきれないですよね。ゴミ箱の近くに分別のパンフレットを常に置いておく生活になりそうです。分別するとなると、ゴミ箱も1つというわけにはいきません。かといって分別の数だけゴミ箱を用意するわけにもいきません。ゴミ箱って意外と場所を取りますし、インテリア的にオシャレなゴミ箱って高いですし、侮れない問題です。
例/京都市の場合
主に燃やすごみ/缶びんペットボトル/プラスチック製容器包装の3種類があり、他にも資源ごみなどの細かい分別は10種類以上あります。
ゴミ袋について
ゴミを入れる袋は市町村指定のゴミ袋がある場合が多いです。また、その袋は有料であるところが多く、1枚100円以上する指定ゴミ袋の地域もあります。
例/京都市の場合
「燃やすごみ:黄色半透明の指定袋」が5L(1枚5円)~45L(1枚45円)、「資源ごみ:無色透明の指定袋」が10L(1枚5円)~45L(1枚22円)でコンビニやスーパー等にて販売されています。
場所について
ゴミを捨てる場所は、大きなマンションだと敷地内に設置されているところもありますが、町内で共同のゴミ捨て場を利用する場合もあります。マンションから少し離れた場所だったりすることも多く、雨や雪の日にはゴミを捨てに行くにも一苦労ですね。
例/京都市の場合
共同のゴミ捨て場は、大抵が燃やすごみ用のところと、資源ごみ用のところに分かれています。また、区役所などに収集場所が設置されているリサイクルごみもあります。
収集日について
燃えるゴミは週2回、燃えないゴミは週1回、○曜日の朝○時までに~という形が相場となっています。こういう形だと、中々タイミングが合わず部屋の中にゴミ袋を溜めてしまう……なんてこともよくある話です。お仕事が忙しい方や、朝が弱い方なんかは、特に大きな問題となってくるかもしれませんね。年末年始などは、1週間ほどゴミ収集もお休みする自治体がほとんどです。
例/京都市の場合
燃やすごみは週2回、資源ごみの缶びんペットボトル/プラスチック製容器包装は週1回、小型金属などは月1回となっています。前日の夜に出すのはNG、朝は8時までに出すことが提示されています。
民間業者によるゴミ収集の場合
分別について
市町村のゴミ収集ほど分別に厳しくはありません。分別用のゴミ箱をいくつも用意する必要はないと思います。
ゴミ袋について
指定のゴミ袋が無い場合が多いです。マンションによって「中身が見えればいい」「コンビニやスーパーの袋でOK」「白か透明」など、ルールがありますので、入居時に確認しましょう。
場所について
大抵はマンションの敷地内にあります。
収集日について
収集のタイミングは週数回のところや、平日は毎日収集を行うところ、24時間365日行っている物件もあります。年末年始に関しても市町村のゴミ収集より年末ギリギリまで行っており、年始も早く始まる民間業者が多いです。
どうして市町村のゴミ収集に比べ、民間業者による収集の方が手厚いのか?
「なんでそんなに違うの~?!」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。それは、マンションのオーナー(所有者)が民間業者に別途費用を支払って、ゴミ収集を依頼しているからで、「少しでも利便性を良くして、入居したいと思っていただけるマンションにしたい」という思いから生まれています。
しかし現状としては、お部屋探しの時点で【ゴミ捨てルール】まで確認してくださる方はあまりいらっしゃいません。たまに、必須条件に「毎日ゴミ出し可」を挙げてくださる方がいると、関係者はひっそりと「この人は通だな」と感じていると思います。でも実際に住み始めると、その差は歴然なんですよね。
一度「いつでもゴミ出しOK」を経験してしまうと、もうそのコスパの良さに、自治体ゴミ収集には戻れない!という話も聞いたことがあります。
そのため、私は「断然、民間業者のゴミ収集の方が楽でお得」だと結論付けたのです。わかっていただけたでしょうか。
「毎週火曜と金曜の朝8時までに燃えるゴミを出す」という生活をめんどくさいなと感じる方、ゴミ収集車が行ってしまった後に「今日ゴミの日だった!」と気が付いてげんなりしたことのある方、ゴミ袋を部屋の中に溜めてしまってイライラしたことのある方。ぜひ、次のお部屋探しをする際には、オーナーの気配りの現れである、【ゴミ収集】にも注目してみてくださいね。
ポポラートでも「民間業者によるゴミ収集」の賃貸マンションも紹介していますよ。

