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設備としての【エアコン】
賃貸マンションには元々付いている『設備』というものがあります。ポポラートの物件ページでも、共用設備・室内設備を表記していますね。
今回は、この中の【エアコン】についてお話をしようと思います。というのも、「落とし穴」というべき点が多い設備だと考えられるからです。
画像のように表記されているものを見て、「エアコンがある部屋だからここにしよう~っと」と決めてしまうのはちょっと危険です。先にしっかり確認しておいた方が良い点がありますのでお教えしますね。
落とし穴その1>設置箇所に要注意!

特に部屋数の多いファミリー物件は、【設備:エアコン】と表記されていたとしても、全ての部屋にエアコンがある場合と、特定の部屋のみ(リビング等)に設置されている場合があります。
これは、お部屋を契約する前に仲介業者さんに確認する、または資料が貰えるのでそちらで確認を行ってください。
実際に現地を見て確認する方法が一番安心かと思いきや、実はそこにも落とし穴があります。
落とし穴その2>『残置物』としての【エアコン】?
『残置物(ざんちぶつ)』とは、「前の入居者さんが残していったもの」という意味です。
つまり、「実際に部屋を確認した時にエアコンが設置されていたから、てっきり設備として大家さんが用意している物だと思っていたら、前の入居者さんが残していったエアコンだった」という場合があるのです。
「それのどこに問題があるの?」
と思われるかもしれませんが、大いにあります。
『設備』は故障や修理・撤去処分などの費用は大家さんが負担してくれます。(わざと壊したり手入れを怠ったりした場合や消耗品は別です。詳細は契約書に明記されているので流し読みをせずに確認してくださいね)
『残置物』はそういった費用を大家さんが負担してくれないことが多いのです。
入居後すぐに壊れたとしても、自分で何とかしなければいけない、かかった費用は自分で支払う…なんて結構困りませんか?
そのため、「実際に現地を見て確認」だけでなく、『設備』なのか『残置物』なのかという確認をエアコン一つ一つに対してしっかり行ってくださいね。
次ページはまさかのエアコン新設不可!?落とし穴その3をお話しします。
落とし穴その3>【エアコン】が新設不可!?

次は、「エアコンが設備としてないので、引越ししてから自分でエアコンを購入して業者さんに設置してもらおうと思ったのに、構造上の問題で設置が出来なかった!!」という場合があります。
・室外機を置くスペースがない
・配管を通す穴が開いていない
・近くにエアコン用の電源がない
…など、様々な理由があります。
※エアコンの取り付けには配管の穴や固定のビスなど建物に傷をつける行為が必須となりますので、設置したい場合はまず大家さんに相談してくださいね。
通常のエアコンを設置できない場合は、『窓用エアコン』という窓に設置できる商品もあります。しかしこちらも、大きさによって設置できる窓とそうでない窓があります。また、窓の可動域もかなり狭まりますし、防犯面にも新たな工夫が必要になります。
さらに、窓に取り付けるため目の高さにドーンと大きな電化製品が来ることになり、インテリアに凝りたい見た目を気にする方にはあまりお勧めできません。
「無いならつければいいや♪」が単純簡単に行かないのが【エアコン】なのです。
落とし穴その4>古いエアコンはランニングコストが高い!!
最後の落とし穴は、「設備としてのエアコンがあるから大丈夫☆」と思っていたら極端に古いエアコンで電気代が高額になってしまう!という場合です。
基本的には、設備は「古いから」と言う理由では新品に取替えてもらえません。これはエアコンに限らず、その物が本来の利用目的を果たせない状況になった場合のみ取替えて貰える、つまり使えなくなったら・壊れたら取り替えてもらえる、というのが大抵の設備のお約束です。
「このエアコンは設備ですか?どれくらい古いものですか?」と確認して、古いものだったら要注意です。
そんな時はダメ元で、お部屋の契約前に交渉してみましょう。
「礼金をもう少し払うのでエアコンを新品にして欲しい」とか、
自分も一部費用を負担するという意思を伝えれば、意外とすんなり交渉が通り新しいエアコンで新生活を始められるかもしれません。
高い電気代を払い続けたり、電気代が高いからと結局暑さ寒さを我慢して不便な生活を送ったりするよりは、その方が快適に暮らせそうですよね。
特に、長く住むつもりがあるならば、新しいエアコンの方がお得になる確率は高そうです。
賃貸マンションだからこそ注意してくださいね!!
以上、4つの落とし穴をご紹介しました。
近年は猛暑日も増えていますし、ペットを飼っておられる方はお留守番しているペットのために空調管理も大切に考えていらっしゃると思います。
暮らしてから初めてわかることって多いのですが、【エアコン】に関しては取り替えや新設が出来なかったりもしますので、ぜひ契約前にしっかりと確認して、落とし穴を回避してくださいね。