今年ももうすぐ暑い夏がやってきますね。京都は【盆地】という山に囲まれた特殊な地形で風が少ないため、【夏の蒸し暑さ】は有名ですね。特に市街地は、ヒートアイランド現象が起きており非常に暑くなります。そんな暑い夏を乗り切るために必要不可欠な便利アイテムは、そう、【エアコン】ですよね!

最近は設備として【エアコン】の付いている賃貸マンションが当たり前になってきました。しかし、エアコンを稼働すると心配なのが【電気代】……。「エアコン付きだし大丈夫」と思っていたら、そのエアコンが古いもので電気代が高く、結局使えない!なんて事態も耳にしたことも。
実は「エアコンにこだわったお部屋探しをする方は節約上手かも!」と個人的に感じたことがあります。というわけで今回は、蒸し暑い京都の夏を乗り切った実体験も踏まえつつ【エアコンの節約方法】をお伝えしたいと思います!
目次
エアコンの製造年について
お一人暮らし用の賃貸マンションでしたら、今やほとんどの場合、エアコン1基が設備されていると思います。ファミリー用のお部屋だったら、リビングにだけ付いている場合と、寝室などにも付いている場合があります。エアコンの必要数と、実際に何基あるかという点もしっかり確認してください。
実物を見るとある程度「古いか?新しいか?」という判断が可能な方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし入居前にはぜひエアコンの【製造年】をきちんと確認していただきたいです。
みなさんはエアコンのどのあたりに、製造された年が書かれているかご存知でしょうか?
大抵は室内機の下部に、製造年等のデータが記されたラベルシールが張られています。わかりやすく画像もご用意しましたのでご覧ください。
(もし室内機にラベルシールが見当たらなければ、室外機を確認してみてくださいね。)

たくさん文字が記載されていて少し読みにくいかもしれませんが、こちらに製造された年等が記載されています。このラベルをアップにしてみると……

この画像のエアコンは2018年に製造されたことがわかります。
更に、「設計上の標準使用期間は10年」であることも記載されていますね。
【古いエアコン】の【古い】って何年前?
上記の画像のエアコンは【2018年製造】で【標準使用期間は10年】となっています。つまり、2018年から2028年までは問題なくお使いいただけるだろう、ということです。これは同時に、2028年以降はなんらかの不具合が生じる可能性がある、ということでもあります。もちろんこれらはあくまで目安の年数で、使用頻度やメンテナンス具合によって違ってくるでしょう。
もし不具合が生じたとして、修理に何らかの部品が必要になったとします。しかし、メーカーによるエアコンの部品の保有期間は、製造打ち切り後の約10年間です。(こちらは各メーカーのホームページなどで公表されていますのでご確認ください。)そのため、保有期間を過ぎていた場合は「そのエアコンは古いものなので、部品が無く、修理できません」となるのです。
おおまかに考えて、10年以上前に製造されたエアコンだったら、今後の修理が「できません」と言われる可能性が高いということです。もしも内覧の時に「部屋はとても気に入ったけれどエアコンが古いなぁ」と思ったら、しっかりメンテナンスされているエアコンかどうかをチェックしてみてください。「エアコンつけてみていいですか?」と気軽に声をかけてくださいね。
では古いエアコンは電気代が高い、など良く聞きますよね。なぜそう言われているのでしょうか。
実はエアコンをよく見ると情報がきちんと書いてあるんです!
エアコンの電気代ってどれぐらいかかるの?
実は、製造年等が書かれているラベルシールには、さらに有用な情報が載っています。それが【定格消費電力】です。定格消費電力とは、その家電の機能を最大限に使用した場合に消費する電力量のことです。この数字から、エアコンを1時間使用した場合の電気代を導き出すことが出来ます。

先程の画像をもう一度確認しますと、真ん中あたりに【定格消費電力】が書かれています。このエアコンを冷房で使う場合は【640W】であることがわかりました。
更に電気料金目安単価の数字が必要になります。こちらは公益社会法人全国家庭電気製品公正取引協議会が平成26年4月28日に発表した【主力電力会社10社平均単価:27円】を利用して計算してみましょう。
W÷1000×1日の使用時間(h)×1kWhあたりの電力量料金=電気代
W→定格消費電力:640W
1kWhあたりの電力量料金→電気料金目安単価:27円
これらを当てはめて計算してみますと、
640W÷1000×1(h)×27(円)=17.2円
冷房の風量・温度を最大限に使用したとして、1時間に17.2円必要だということがわかりました。小数点以下を切り落として計算すると、1日24時間だと412円、1ヶ月31日間だと12,772円の電気代になる計算です。
エアコンを常に最大限の風量にして付けっぱなしにして使う、という計算式なので実際とは誤差が出るとは思います。それでも目安としてこの数字を知っているか否かで、電気代への意識は変わりますよね。
そしてここからがさらに重要です。エアコンの製造年が古いものほど【定格消費電力】の数値が大きくなっていきます。単純計算してみると、定格消費電力が800Wだと1時間に21.6円、1000Wだと1時間に27円の電気代が必要になります。これらを計算して比べてみましょう。先程と同じように、小数点以下は切り落とした計算です。
【1ヶ月31日間の電気代】
640Wだと12,772円
800Wだと15,624円(640Wと比べると+2,852円)
1000Wだと20,088円((640Wと比べると+7,316円)
「エアコンを買い替えたら電気代が下がった」と聞いたことがある方は多いと思います。その理由がこの計算式です。新しいエアコンは性能が良くなっており、消費電力量が抑えられるからなのです。
ズバリ、エアコンの節約術とは!?
ここからは私が実際に試してみたら電気代が安くなった節約術をご紹介いたします!
エアコンの電気代が一番かかるのは、「室温をエアコンの設定温度まで合わせるまで」だそうです。そのため、以下2点に気を付けていました。
1.エアコンは【自動運転】に設定!
「室温をエアコンの設定温度まで合わせるまで」の電気代が高いなら、その時間を短くすることが大切です。風量を弱に設定した場合は時間がかかってしまいますよね。じゃあ「強にして室内が涼しくなったら弱に切り替えたら?」と思ったあなた!なんと、手元のコントローラーで弱や強への切り替えをすると、その都度、電力が必要になるそうです。ところが【自動運転】にしておくと、コントローラーでの操作が最低限で済むのです!そのため、私はいつも「自動運転」に設定しておりました!
2. 扇風機を使う!
エアコンだけでなく、扇風機を併用する。「え、電気を2ヵ所で使った方が電気代高いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実は逆です。
まず、扇風機を旋回させてエアコンが冷やした空気を部屋の隅々に広げる事によって、「室温をエアコンの設定温度まで合わせるまで」の時間がかなり短縮されます。
また、基本的には体温の方が気温よりも高い(熱い)です。そのため常に体の周りには気温よりも高い温度の空気がまとわりついている状態になります。そこで、扇風機の旋回風を体に当てると温度の高い空気が吹き飛ばされ、より涼しく感じられます。
では扇風機の消費電力を見てみましょう。扇風機は風量だけでなく、羽の大きさやモーターの種類で消費電力の数値が変わります。そしてこちらもエアコンと同じく古いものほど数値が大きくなります。
人気の高い30cm羽根の扇風機のカタログを数社分(パナソニック・日立・シャープ・ダイソン・バルミューダ等)を見てみますと、ACモーターの場合は35W以下、DCモーターの場合は20W以下であることが多いようです。近年では特にDCモーターが人気のようですので、今回はそちらを計算式に当てはめてみます。
20W÷1000×1(h)×27円=0.54円
1時間に0.5円かかることが分かりました。1日24時間だと12円、1ヶ月31日間だと372円の電気代になる計算です。単純計算でエアコンの方が扇風機よりも34倍の電気代がかかることになりますね。
先ほど述べました、
・扇風機を使うと早く室内温度を設定温度まで下げることができる
・扇風機の風にあたると体周りの温度の高い空気が吹き飛ばされて涼しくなる
このことから、エアコンの設定温度を1.2度上げてエアコンの消費電力を抑え、その分扇風機と併用して室内温度を快適に保つほうが節約になる!というわけです。
私は以上の2つの節約術を実行するだけで、実際に電気代が安くなりました。部屋が涼しくなるのも早く感じましたし、簡単でおススメな方法です!
今年も暑い夏になりそうですね・・・(;O;)・・・
日本気象協会も熱中症対策の一環として、【室内を快適な温度にすること】を掲げています。「これくらいなら大丈夫」と思わず、健康のためにもエアコンをご利用くださいね。もちろん水分補給と塩分補給や十分な睡眠もお忘れなく。
当社長栄の物件は室内をリノベーションし、きれいに新しく生まれ変わらせるだけでなく、エアコンも新しい物に取り替えています!お部屋探しの際には【エアコンの製造年・定格消費電力】も参考にしてくださいね♪