こんにちは、賃貸ホームステージャー、おきやすです。
お部屋探しをしている方に【実際に暮らすとどんな感じかな?】を想像していただきやすいように、家具や家電を置いて空間をプロデュースする――それがホームステージャーのお仕事です。

ただいま私はボスからの「打ちっぱなしコンクリート壁のデザイナーズルームを、観葉植物が主役のボタニカルインテリアのモデルルームにせよ!」というミッションに取り組んでいます。

前回はプランを立て見積依頼をし、ボスへプレゼンしたところ「予算オーバー」と言われてしまい、プランの再考と再提出をしたところまでご紹介しました。

今回も引き続き、本音もろもろ包み隠さず、ホームステージングの仕事の流れにBeforeAfter写真も添えて、詳しく紹介していきますね!

さてさて、ドキドキでボスに提出した提案書と再見積書(実はまだ少し予算オーバー)ですが、その結果は……なんとたった一言のメールで届きました!

「提案の内容にて発注お願いします。」

やったぁあああ!通りました!!予算オーバーについても説得成功です!!!
(それにしてもボスはいつも短い文章でドキリとさせられます)

GOサインを貰うと即座に次の行動に移ります。
まずは家具などの業者さんに発注の連絡です。今回は3社の業者さんから商品を選びましたので、それぞれの商品が最短だといつ届けてもらえるのか?という最短納期を確認します。搬入日はなるべく1日で終えたいので、納期日程の調整もしていきます。この連絡のやり取りで、大体3日ほどかかりました。

搬入日が確定したら、あとは商品が届くのを待ちます。

当日になると、運送業者さんから家具たちが到着する時間帯についての連絡があります。それらを受けマンションに向かい、順番に搬入される家具たちを受け取ります。そこで、注文した商品と相違ないか?傷や汚れはないか?など、きちんと目視でのチェックを行ないます。
今回は3社からの荷物が4回に分けて届いたため、運送業者の方が入れ替わり立ち替わり、目まぐるしい1日でした。

詳しく振り返ってみますと、まずはテレビが届き、その後にTVボード、サイドテーブル、ソファが届きました。
実物のソファは想像していたよりも良かったです!お値段以上の高級感があり、お部屋の雰囲気をグッと大人リッチにしてくれました。

我ながら良いチョイス!なんて
自画自賛してみたり(笑)

そしてお部屋の主役であるカフェテーブルセットが届きました!

カフェテーブル、ウォルナットの木目と黒いアイアンが素敵です。こちらは予想通りの洗練されたデザインで、天板もいい感じの厚み。この天板が薄くなると途端に安っぽく見えてダサかったので、絶対にランクを下げたくなかったところです。最後まで悩んだ甲斐がありました。


そしてついに、今回のテーマ【ボタニカルインテリア】に欠かせない観葉植物たちが届きました。

しかし、ここで、アクシデント発生……!!

届いた荷物の中身を確認していると、植物の鉢が真っ二つに割れていました!
ショック……!!
他にも、割れているガラスポットもあり……。

運送業者の方から発送元へと連絡してもらい、新しいものを後日再配達していただくことになりました。
割れ物の運搬って、やっぱり難しいんですね。全て揃うまで、もう少し時間が必要になりました。

それから数日後、再配達された備品とカメラ一式を持って、もう一度物件へ。仕上げの作業をします。

家具だけでなく植物や雑貨等のモデル備品を配置し、光を当てる角度など、こだわりながら演出していきます。この部屋にはちょうど備え付けのスポットライトがあったので、植物の影が美しく見えるように光の向きを調整してみました。どうでしょうか。


色んなものを設置していくと、再プランで植物の数を減らしたことが少し悔やまれました。

「カフェテーブルのところにもう1つグリーンがあった方が、やっぱり映えるなあ」

「ここは植物のボリュームがもっとあった方がバランス良いなあ」

という思いをぐっと飲み込みながら進めます……。【予算】という現実の壁をひしひしと感じました。

さて、設置を終えて、続いては【写真撮影】です。こちらも実はとても重要な仕事です。というのも、最近ではお部屋探しをしているほとんどの方は「インターネット」を利用して情報を集めていらっしゃいます。
そのため「多くの方から注目してもらえる写真」をお部屋探しサイトにアップすれば、「この部屋を内覧してみたい」という問合せ数も増え、成約率も上がるからです。
【良い写真→空き室が減る】という流れが作れるのです。

このように、目的へダイレクトにかかわるのが【写真撮影】ですから、当然自分で撮ります。

以前は簡易的な広角カメラを使っていましたが、ここ半年程は本格的な広角レンズのついた一眼レフを使って撮影するようになりました。高機能で写真の出来栄えも段違いに良いのですが、いかんせんカメラそのものがとても重いです。撮影の腕もまだまだ磨いている途中なので、あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら夢中になって撮影していると、腕が痺れてきます。この日も「やっぱ重い……」と声に出して呟いてしまいました。早くビシッと一発で良い写真が撮れるようになりたいものです。


そして一眼レフの他にも、360度ぐるりと見ることが出来る写真も撮影します。VR画像というと想像しやすいでしょうか。こちらは専用の360度カメラに三脚をつけて撮影するだけなので簡単です。
注意点は「自分が写らないようにすること」だけです。

撮影したものを編集すれば、タップやクリックで廊下からお部屋へ移動していける画像が作れたり、添えてある間取り図から視点を選択できるようにしたり、画像を見ている人が直感的に扱えるVRを作ることが出来ます。

つまり、バーチャル内覧が可能になります。便利ですよね。

平面図では分からない部分も見る事ができ、とても好評なため、最近では360度写真を撮ってお部屋探しサイトへアップすることが増えてきましたね。
今回のお部屋で撮った360度写真、下記のリンクからぜひ体験してみてください。

さあ材料が揃いましたので、あとは、実際に入居者さんを決めるための資料作りです。

先程撮り終えた画像をお部屋探しサイトにアップし、条件等も最新情報に更新していきます。
そして、仲介業者さんにモデルルーム完成をお知らせするチラシも作成します。広報として目に留めてもらえるように、見栄えを重視してデザインすることがポイントです。

更に、不動産業界で情報を共有する為のネットワークシステムに掲載する、物件資料の更新も行ないます。金額などの詳細も載せるため、間違いのないように丁寧に確認しながら入力します。

この資料は、お部屋探しの際に不動産屋さんから渡された事がある方もいらっしゃるかもしれませんね。


他にも、請求書の処理等のデスクワークもありますが、それはさておき。
写真にて、今回のお部屋のbeforeとAfterを見比べてみましょう!


ホームステージングすることによって、「このお部屋で暮らすこと」をイメージしやすくなる、というメリットが伝わりますでしょうか。


さて、私の仕事はここで一区切りです。

かなりイメージプランに近づけることが出来たと思います。
今まではもっと無難なナチュラル系インテリアのお部屋を作ることが多く、今回のような少し攻めたテイストは初めてでした。でも、実はこういうお部屋の方が個人的に好きなんです。なので、明確なイメージができたこと、家具の選定などをゼロからスタートできたことが、うまくいった要因だと思います。はい、今回の仕事はかなり楽しかったです(笑)

ただ、もっと工夫すれば、予算内での選択肢を増やせたかもしれない!とも思います。

理想(イメージプラン)と現実(予算)の間の壁を超えられるアイデアやノウハウを身につけたい……この反省を活かし、次回はもっと良い部屋を作ります。日々成長できるように頑張ります!

それでは、また次のお部屋づくりで。

投稿者 おきやす

「住みたい」と思ってもらえるお部屋を作るホームステージャー。得意分野は【インテリア】【モデルルーム作り】など。幼い頃チラシに描かれた間取り図に理想の家具配置などをラクガキして遊んでいた生粋の「お部屋好き」である。 [ホームステージャー2級]