お部屋探しをされる際にベランダの方角を気にされる方も多いのではないでしょうか?
今回のテーマはズバリ「北向きベランダ」についてです。

北向きのベランダというと、あまり良い印象をもたれない方も多いかと思います。お部屋探しをされているお客様に「日当たりが悪いのかな?」「寒いって聞いたことあるけど…」「夏は涼しいってこと?」等のご質問を受けることもよくありました。
「家賃も安いし、他の条件はすごくあてはまるのに、北向きってところだけ引っかかるなあ~」とお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
そ・こ・で!北向きベランダのメリットとデメリットをお伝えしたいと思います!私は実際に北向きベランダの部屋に住んだこともありますので、言葉だけでなく実感を込めてお送りしますよ!
目次
お部屋の向きって?
家にベランダ無いんだけど?そもそもお部屋の向きって何?角?面?玄関ドアを開けた時の向き?リビング?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんので、軽くご説明いたします。
お部屋探しをする際に店頭やウェブページでご覧になる物件詳細には、「向き」が明記されていますよね。それは、【最大開口部が面する方角】のことです。
最大開口部とはつまり、お部屋の中で一番大きな窓です。
大抵は、部屋とベランダの出入りが出来るよう下部が足元まである、【掃出し窓】が一番大きな窓になるかと思いますので、その窓の向いている方向が書かれています。だから「○向きベランダ」という言い方が一般的に使われやすいんですね。特にお一人暮らしのワンルームマンション等になると、そのお部屋の唯一の窓となる場合も多いでしょう。
一面だけでなく、二面・三面と各方向に大きな窓がある家は、【主要採光面】を明記される場合が多いかと思います。これには明確な定義がなく、窓の向こうに太陽光を遮る高い建物があるかどうか等、様々な視点を含んで考えられます。
今回は「北向きベランダ」、つまり最も大きな窓が北向きのお部屋のお話です。
北向きベランダのメリットって?
賃料が安い。
例えばマンションに、同じ広さで同じ間取りの、≪南向きのお部屋≫と≪北向きのお部屋≫があるとします。その場合、北向きのお部屋の方が、平均して1,000円~3,000円お安い賃料になることが多いです!1年間で12000円~36000円の違いとなると、結構大きくないですか?
夏は涼しい。
近年、夏は真夏日や猛暑日が増えてきましたね。お部屋に帰ってきたらモワッとした熱い空気が立ち込めていて嫌な思いをしたことはありませんか?個人的な感覚かもしれませんが、北向きベランダのお部屋はそのモワッが随分マシに感じました。
エアコンをつけていても熱中症になるとも言われているので、暑いのが苦手な方や、体の弱いお年寄りやお子様にとって、夏のお部屋の温度は重要かもしれません。
省エネ。
夏が涼しいということは、エアコンの稼働率も減りますよね。直射日光の少ない場所に室外機を置いた方が効率よく冷房運転できるため、北側のベランダに室外機を置いてあると使用時の負担も少ないでしょう。
カンカン照りの中、ベランダに置いてある室外機が熱くなりすぎてエアコンが全然効かなくなる!などの心配は不要でしたし、長い目で見るとエアコンの故障も少ないかもしれませんね。
洋服が太陽光に焼けて色褪せたりしない。
こだわって洋服を選んでいらっしゃる、オシャレさんにとっては意外と重要かもしれません。
夏の直射日光は強すぎて、洋服を干すときに日に焼けてしまうことが多々あります。かといって全て部屋干しというのも…という方には、北向きベランダで洗濯物を干すことをオススメしたいです。
逆に乾きが悪いのでは?と心配されるお客様もいらっしゃるかと思います。風が通るかなど他の条件も関わってきますが、私の経験では北向きでも洗濯物はちゃんと乾きました。他にもカーテンや家具も、直射日光に当て続けると日焼けしますので、お気に入りのものがある方はご注意ください。
部屋の明るさが安定している。
東や西方角の部屋は、太陽の移動により午前・午後で部屋の明るさが大きく変わります。また、南・東・西向きのお部屋への光の差し込み方は、季節によって角度が大きく変わります。それに比べると、北向きのお部屋の日中のあかるさは【柔らかい光】と称され、大きな変化がなく安定しています。
それは、北側は太陽からの直射日光ではなく【天空光】という、いろんなものに反射した光が届くためです。また、直射日光はその強さから、テレビやパソコンを見る・本を読むときに目を傷めてしまいますが、天空光にはその心配がありません。そのため、学校の教室などは北向きが良いとされています。
鳩のフンの被害が無いかもしれない。
これはかなりの個人的な意見になるので「かもしれない」付きです。
私は南向きの高層階の部屋に住んでいた時、鳩のフン被害に遭い、だいぶ苦戦しました。逆に北向きベランダのお部屋では被害に遭ったことがありません。科学的な根拠は無いので、ただの個人的経験談として参考になさってください。同時に、「ベランダに鳩が来るかどうか?」を内覧時にチェックすることもお勧めいたします。本当に、鳩のフン被害は厄介でした……。
もしお悩みの方がいらっしゃいましたら、対策についてはこちらのコラムをお読みください。
北向きのデメリットって?
日当たりがよくない。
南向きと比べると、日当たりは悪いと言えます。正確に言うと、直射日光の強い明るさは無く、一定の安定した明るさはありますが、他の方角と比べて日照時間も短くなります。
ベランダの向こうに高い建物があるとさらに暗くなってしまうかもしれませんので、お部屋の外の環境も確かめた方がいいと思います。
冬は寒い。
夏は涼しくて過ごしやすかったのですが、冬はやっぱり寒かったです!私はこたつ必須でした。暖房器具や着衣によって調整できるとは思いますが、寒がりさんにはつらいかもしれません。
二重サッシ(二重窓)の場合は保温・保冷効果が高くなるので心配ありませんね。
湿気がこもりがち。
お日様の光がずっと当たっているわけではないので、雨の日などは湿気が強かったように思います。これは日光だけでなく、風通しの良さも重要な点になります。他にも窓は無いか?窓と玄関の位置関係はどうか?という点もチェックしてくださいね。
結露については、お部屋の密閉性など他の要因も関わってきますので、こちらのコラムも参考にしてみてください。
まとめ
一口にベランダの向きと言っても、立地等の条件によってかなり違いが出てきます。窓からの光の入り方は季節や時間、近くに背の高い建物が建っているかどうかなど、様々な条件が重なってきます。ベランダの奥行きや、柵・壁等の構造によっても違いが出てくるかもしれません。
例えば、ベランダが南向きだとしても広い主要道路に面していて排気ガスが気になってしまい、そこに洗濯物を干すことに躊躇してしまう可能性だってあります。(大きなトラックの走行音も気になるかもしれませんね。)
家電製品も日々進化しているので、良い性能のものを使うなら、お部屋の向き自体はそんなに問題にならないかもしれません。浴室乾燥機付きの賃貸物件もありますよ。
私が実際に北向きベランダの部屋に住んでみて思ったのは、聞いていた話より悪くないな、という印象でした!
特に日中は仕事や学校で帰ってくるのが夜遅かったので、あまり日当たりは気にならなかったのかもしれません。
貯金したい!趣味にお金を回したい!など、節約を考えている方にも、家賃が抑えられる北向きベランダのお部屋はお勧めです。
「北向きはダメ」なんて思いこまずに、自分のライフスタイルに合ったお部屋探しをオススメします♪
北向きベランダでお勧めポイントのあるお部屋をチョイスしてみました。