窓ガラスが割れた!その割れ方と原因とは?

知らない間に窓ガラスが割れていた経験ってありますか?

実はマンションの管理の仕事をしていると、入居者さんから「何もしてないのにベランダのガラスが割れていました」という連絡を受ける事がよくあります。
初めてそのような連絡を頂いたときは「そんな超常現象が起こるわけない」と思い上司や先輩に確認すると、さして珍しくもない案件である事が分かりました。

窓ガラスが蜘蛛の巣状に割れているとき


ガラスに蜘蛛の巣状にヒビが入る割れ方をしている場合は、物理的な力が加わって、その衝撃により割れている可能性が高いです。窓ガラスの場合、原因として部屋の中から割れているのか、外から割れているのかが重要です。

部屋の中から割れている場合、そのほとんどが【何かを当ててしまっていた】ことが原因です。
これは非常にシンプルな理由で、物理的な力が加わって割れているのですが、そのことに本人が気付いていないのです。友達や家族などが割ってしまったが入居者さんには黙っていた、というケースもありました。

部屋の外から割れている場合、そのほとんどは、【物体飛来】によるものです。

物体飛来と聞くと、一瞬なんだかSF的な、不思議な感じがするかもしれませんね。簡単に言うと、外から何かが飛んできて、窓ガラスに当たって割れることです。
例えばベランダの外に道路があり、車が通った際に道路上の石を弾き飛ばしてしまい、その石が当たって割れることがあります。いたずらで物を投げ込まれて割れたという時もありました。
珍しいケースだと、鳥がガラスに気付かずに飛び込み、ぶつかって割れたということもありました。

また、台風で何かが飛んできたり地震によって窓ガラスが割れたりと、お住まいの地域的に被害が起こる事もあるかと思います。そういった場合は連絡をいただいて取替えの手配をしても、資材の不足のために時間がかかってしまう時もあります。その場合は応急処置を施し、修理を少しお待ちいただくことになります。何卒ご容赦ください。

窓ガラスが一直線状に割れているとき

もうひとつ、蜘蛛の巣状にはならずに、上の画像のように一直線状の綺麗なヒビが入る割れ方があります。これは【熱割れ】と呼ばれる割れ方です。
この「熱割れ」という単語は初めて聞く方も多いかと思いますので、詳しめに説明いたしますね。

この現象は、温度差によって生じます。ガラスは温度が高くなると膨らみますが、膨らんでいる部分と膨らんでいない部分が同時に生じると、その間で割れてしまうのです。

では、熱割れの原因となる温度差はどのように生じるのでしょうか。
例えば、ガラスの日光が当たっている部分とサッシの中に差込まれている部分に、大きな温度差が生じると、割れてしまうことがあります。冷暖房を直接ガラスに当ててしまい、温度変化が急激に起こった時にも起こりやすいです。ガラスにカーテンや荷物などが触れている場合も、温度変化が部分的に起こり割れてしまいます。夏場の外気温が高い日に分厚いカーテンを閉め切っていると、カーテンと窓の間に熱がこもって、熱割れが発生しやすくなります。

もちろんガラス面にシールやフィルムを貼る等の行為も熱割れを助長します。

また、画像のような【網入りガラス】も熱割れが生じやすいと言われています。

網入りガラスとはガラスの中に網目状の金属ワイヤーを入れ、割れた時の飛散を防ぐガラスです。防火対策のための窓ガラスで、消防法により導入を定められた地域などがあります。特に外気に触れている網入りガラスはガラスの熱膨張率とワイヤーの熱膨張率が違うため、膨らみ方に差が生じやすく、割れやすいということです。
(網入りガラスは防犯対策にはなりませんのでご留意ください。)

物が当たるなどの物理的な前触れがなく発生するため、突然のようにみえる【熱割れ】に驚く方も多いかと思います。しかし、前途のように、実は人的な要因もあるのです。
ガラスに冷暖房を直接当てないこと、カーテンや荷物はガラスに触れないようにしておくことなど、少しの注意である程度は未然に防ぐ事が出来ます。家の中にそういった箇所がないかどうか、今一度チェックしてみてくださいね。

強化ガラスの特殊な割れ方

賃貸マンションの窓ガラスが強化ガラスであることは少ないのですが、その割れ方が特殊なためこちらも「割れ方の違い」として参考画像を載せておきます。

この上の画像のように、ヒビが細かく入ります。強化ガラスの特徴の一つとして【割れたときに粉々になる、激しく飛散する】という点があります。
強化ガラスは圧縮して作られており、物理的な力に対して非常に強く割れにくいようになっています。しかしガラスである以上は衝撃や温度差によって割れることもあります。目に見えないような小さなヒビからも、突然割れて飛び散ることがあるようです。取り扱いには充分にご注意ください。

賃貸物件の窓ガラスが割れた時は

さて、賃貸物件に住んでいる方にとっては、【身に覚えのない窓ガラスの割れ】に対して一番心配なのは取替えにかかる費用は誰が支払うのか、という点ではないでしょうか。ただ、それはその割れの原因や入っている火災保険の内容によって変わるようです。
まずは原因の特定が重要ですので、管理会社に連絡を入れてください。原因の調査や、取替えの手配などのアドバイスをもらえると思います。
また、割れたままで放置していると事故や怪我等、二次被害の元になります。放置により状態が悪くなった場合、引越しの際の現状復帰費用が高くなる可能性もありますので、見つけたらなるべく速やかにご相談ください。
お部屋の中でガラスが割れていた場合は、怖がらずに管理会社に相談してみてくださいね。

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