火災保険って加入必須なんですか?

火災保険って、何で「加入必須」なんですか?

賃貸マンションをご契約いただく時に火災保険へ加入する必要がある事をお伝えすると、「家で料理もしないし、タバコも吸わない、火事には注意しているので加入しません」とおっしゃる方が、たまーに、いらっしゃいます。
おっしゃる通り、生活の中で火を使うことが少ない場合、火災を起こす可能性は低くなります。

火災保険は誰のため?

ですが、入居されるアナタのために、申し上げます。
だからと言って火災保険に加入しないのは大きな間違いです。

まず、賃貸マンションを借りる際に入居者様が加入する火災保険は、「家財の保険」と「借家人賠償の保険」と「個人賠償」です。
(※商品名や補償内容などの詳細は保険会社によって異なります)

誰のための保険かというと、「自分」と「大家さん」と「ご近所さん」のためです。

1. 入居者様の所有物である家具や家電の損害を補償する・・・自分のため
2. 借りているお部屋自体に損害を与えてしまったときの費用を補償する・・・大家さんのため
3. お隣さんなどに被害が及んでしまったときのための補償・・・ご近所さんのため

失火責任法とは

「だから、そもそも火事なんか起さないってば!」とおっしゃる方も、もう少しお付き合いください。【失火責任法(しっかせきにんほう)】という法律があります。

この法律では「重大な過失が無い限り火災を起こした人は、その損害賠償責任を負う必要はない」と定められています。火災保険に詳しい方はご存知かもしれませんが、簡単に言うと、 「火災を起こして他人に被害を及ぼしても、大きな落ち度が無い限り、被害を受けた人に対して賠償責任を負わなくても良い」という法律です。

【失火責任法】(失火法とも言います)は、明治32年にできたそうです。当時は木造の長屋が多く、一度火災を起こしてしまったら次々と燃え広がって損害が大きくなってしまうケースが多かったので、火災を起こした人にすべての責任を負わせようとしても、個人の賠償能力を大きく越えてしまうことから定められた法律だそうです。

現代の鉄筋コンクリートマンションや防火性能などから考えるとピンとこないかもしれませんが、実際火災が起きて他のお部屋に被害が及んでしまった場合、今でもこの法律は適用されます

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