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デメリット1>自由には選べない?
家具家電付きのお部屋は、
・あらかじめ家具家電が用意されているお部屋
・入居の申込みが入ってから家具家電を手配するお部屋
の2つパターンがあります。
前者の場合、「ほしいもの」だけでなく「要らないもの」も選べない場合がほとんどです。
これは、「この家具は持っているからいらない」とお客様に言われたものでも、その部屋以外には行き場がないことが多く、移動させることが難しいという事情があるのです。
自由にほしいものを選べないのはデメリットの一つですね。
ただし【自社物件】と銘打った物件なら、もしかしたら相談に乗ってもらえる場合があるかもしれません。一度仲介業者さんに訊いてみてください。
そして、後者の「入居の申込みが入ってから家具家電を手配するお部屋」の場合、前者よりも少し融通が利く可能性があります。しかし、欲しいもの・要らないもの等の希望をかなえてもらえる場合は、搬入までに時間がかかることがあります。特に繁忙期は難しくなりますので、ご希望の入居時期には十分注意してください。
ちなみにお部屋によって付いてくる家具・家電は様々です。その点にもご注意ください。
詳細はこちらのコラムでもご紹介していますが、家電が最低限の3つだけ付いてくる場合から、ラグ・カーテン・掃除機や湯沸かしケトルまで揃っているお部屋などいろんなパターンがあります。
「家具家電付きなら楽でいいや~」と安易にお部屋を決める前に、必ずどんなものがついてくるのか確認しておきましょう。
デメリット2>設置物・プレゼント・残置物で扱い方が変わる?
もう一つデメリットとして挙げたいのが、付いてくる家具家電が何に属するものなのか?という点で扱いが変わることです。それらが少しややこしく、自分のものだと思い込んで勝手に処分すると弁償しなければならない場合があったりするのです。
そのため入居したお部屋に置いてある家具家電が、
・【設備】なのか?
・【プレゼント】なのか?
・【残置物】なのか?
といった点を、あらかじめしっかり確認しておいてください。壊れた時や引越時に、それらの扱い方が全く異なってくるからです。
ほとんどの場合は【設備】として扱われ、退去する時は全て置いてかなければいけません。【借り物】という意識を持ってください。入居者さんが勝手に処分してしまうと買い換えの料金を請求されてしまいます。「部屋を出る時に返却するもの」として、綺麗に使いましょう。
また、使い方が悪くて壊れたら、修理代を請求されてしまうこともあります。壁紙を傷つけたり、穴をあけてしまったりした場合と同じ扱いだということですね。同時に、設備は「通常の使用をしていたのに壊れてしまった」という場合は無償で対応してもらえます。
ただ、どちらにせよ速やかに管理会社に連絡を入れた方が吉です。破損の原因が何であれ、退去時まで放置すると使用者の方が不利になってしまう可能性が高いからです。基本的には、契約書にもすぐに通知するようにと記載されている場合が多いです。
それに対して【プレゼント】の場合は、入居者さんが【もらったもの】なので、どういう扱いをするかは自由です。修理も買い替えも破棄も自由に出来ます。ただし、退去する際はお部屋に残して行ってはいけません。ご自身で持っていくか、処分するかが必要になります。家具や家電が欲しかった人には嬉しいかもしれませんね。しかし不要な方には前途のように、処分に手間や費用が掛かってしまうことになります。メリットのつもりがデメリットになっちゃった……となると残念なので、引越の荷物を少なく身軽にしたい方や一定期間を終えて実家へ帰る方は【設備】として【家具家電付き】となるお部屋を選びましょう。
そして【残置物】とは、「前の入居者さんが置いて行ったものなど」です。(残置物をプレゼントとして扱うところもあります。)それらは、お部屋の一部でも大家さんの所有物でもありません。そのため壊れても修理や買い換えの対応はしてもらえません。そのかわり、修理費等を弁償する必要ありません。
例えばクーラーが残置物だったとします。無理な使い方をして真夏に壊れた!となっても、弁償する必要はありませんが、ご自身で修理費を払わなければ直してもらえないということです。(クーラーの買い替えに関しては必ず事前に管理会社へご相談くださいね!)
お部屋を借りる時に、【設備】なのか【プレゼント】なのか【残置物】なのかは、確認しておきましょう。「これらの家具家電は、壊れた時や退去する時にはどういう扱いになりますか?契約書のどこに記載されていますか?」と訊いておくとベストです。
まとめ
家具家電付き物件は、引っ越しの手軽さと初期費用を抑えられることが最大のメリットです。一方で、マンションの一部として借りているということを意識しながら、綺麗に使わないといけない場合も多くなります。
進学や単身赴任等で一定期間だけの転居となる方や、転勤などで転居を繰りかえす方にはオススメです。利点を多く感じていただけるのではないかな、と思っています。
確認事項が多くはなりますが、情報を集めながら、自分に合った物件探しをしてみてくださいね。