目次
1. 現況確認と分析
当社の【リノベーションチーム】は4名程で組みます。メンバーは責任者であるチームリーダーを筆頭に、建築のプロである設計士・プランナー、そして現地のマンションを熟知している管理営業者等です。今回のチームには、この道20年の百戦錬磨の人間も、新鮮なアイデアを出す新人も、柔軟な対応に定評のある建築士も参加しました。
まずは、チームで現地まで赴き、その物件を「どこまで改修するか」という点を話し合います。
例えば、屋根が【勾配屋根】で素材が劣化しているとします。劣化部分のみ補修する形にするのか?全体に改修する必要がありそうか?その場合、塗料を塗る手法にするのか?別の素材でカバー工法にて覆ってしまうのか?と、様々な可能性を探り、検討します。
2.デザインプラン作成
おおまかな方法等を決めると、デザインプラン作成の段階に入ります。プランナーはイラストレーターやフォトショップ等のソフトで【カラーパース】を作成します。これにより、完成プランのイメージがつきやすくなります。
色の組合せだけでも無限大ですが、周辺の環境や地域の条例、新婚さんが多い・子育て世帯が多い・学生さんが中心といったそのマンションの入居者層、マンション名などの条件を踏まえ、数種類の外観デザインを考えます。そこからチーム内で意見交換をし、何度もプランを練り直し、外観イメージが完成します。そしてそれを基準に、エントランスや共用廊下といった他の部分のプランも作成していきます。
この段階で、それらは2~3つのデザインプランに絞られていきます。
3.仕様書(改修内容の指示書)作成
デザインが決定すると、次に具体的な素材・材料の選定をしていきます。
実物のサンプルを取り寄せ、カタログからではわからない手触りや光の反射具合等まで確かめつつ決めるのです。時には現地まで行って、その場でサンプルを合わせてみることもあります。
そして実際に使用を決めたものの品番を【カラーパース】に書き込んでいき、現場の職人さんたちがわかりやすいように【仕様書】を作成します。
わかりにくい仕様書は、人為的なミスを起因させてしまいます。そして「わかりやすい」という点は、小さな工夫の積み重ねによって成り立ちます。
例えば「品番だけでなく色名も添える」等の工夫が大切だったりするのです。現場をお任せする方が困らない仕様書を作成すること、これはとても重要です。
プランと仕様書が完成すると、次は費用を検討する段階へ移ります。